実績紹介
相談具体例
資金調達や資金運用に関する相談などについて、年間50件程度のご相談をいただいております。
過去に相談をいただいた一部の事例について、下記にご紹介いたします。
地方債のスプレッド分析に関する実務支援
背景
当市では、銀行等引受債の借入は、すべて金融機関との相対交渉によって借入を行っている。
課題・疑問
銀行等引受債の借入利率は、市場の金利や他自治体の借入と比べて高いと思われるが、他団体との比較ができない。
アドバイス
「借入利率=指標金利+スプレッド」ととらえ、金融機関ごと、借入ごとにスプレッドを把握することで、他団体との比較が可能となる過去の自団体の実績や借入金利スプレッド分析に係る手法を、実践を交えてアドバイス。
金利見直し方式の借入に関する実務支援
背景
当市では、なるべく長期で10年固定金利方式の借入を行いたいが、金融機関からは、5年金利見直し方式の借入の提案を受けている。
課題・疑問
金利見直し方式のメリットと契約に当たっての留意すべき事項は?
アドバイス
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メリットとしては、当初の見直し時までの金利水準が下がること。一方で、見直し時の金利が上昇し、金利負担が増えるリスクもある。
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契約に当たっての留意点としては、見直し後の金利設定について、あらかじめ客観的なルールを明確化しておくことが望ましい。
第三セクター等改革推進債の発行に係る実務支援
背景
本市の第三セクター等改革推進債の発行に当たっては、毎年度の銀行等引受債の発行額に比べ一時期に多額の資金調達を行う必要があった。また、発行額、償還額が財政規模に比して多額であり、行財政運営に大きな影響が及ぶものであった。
課題・疑問
発行に当たっては、確実に全額の借入ができること、調達コストの抑制が図られること、利率の決定に当たって透明性が確保されること、地域金融機関に与える影響などを考慮しなくてはならない。これらをクリアする資金調達方法は?
アドバイス
複数の金融機関から入札にて資金調達する手法として一般的なものとしては、コンベンショナル方式がある。コンベンショナル方式による実際の入札方法について、アドバイスを実施。
住民参加型市場公募地方債の発行に係る実務支援
背景
住民が自治体の財政面で参加いただくことにより、本市の様々な事業への関心を深めていただくとともに、資金調達手段の多様化を図るため、初めて住民参加型市場公募債の発行を行う。
課題・疑問
できるだけ金利負担を抑え、なおかつ売れ残りを防ぐような発行条件とは?
アドバイス
資金調達コストの抑制と魅力ある条件は相反するもの。利率、特典、発行対象事業のいずれかで、魅力ある商品づくりを行う必要がある。特に利率は、個人向け国債や大口定期預金などの競合商品の利率を勘案しながら決定する必要がある。また、魅力ある条件決定ができれば、売れ残りを金融機関に引き受けてもらわず、「打ち切り発行」とすることで引受手数料を削減することも一つの方策。
申込先・お問い合わせ先
地方支援部ファイナンス支援課
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